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肘関節の外側に生じる痛み

肘関節の外側に生じる痛みの原因は、腕橈関節と橈尺関節で生じる関節の緩みが原因です。

腕橈関節と橈尺関節は、肩や股関節とは違い、骨と骨とがしっかり連結した関節ではありません(図1、図2参照)。

特に橈骨は、骨同士の連結ではなく靭帯や筋肉で繋がれているだけの比較的「緩い構造」なので簡単にズレてしまいます。このように橈尺関節と腕橈関節は、関節構造そのものが原因で緩みやすい関節です。

腕橈関節 腕尺関節
図1腕橈関節※ 図2腕尺関節※
※2南江堂「ネッター解剖学アトラス」より抜粋。

腕橈関節と橈尺関節の緩みで生じる肘の痛み。

腕橈関節と橈尺関節は橈骨を介してともに影響し合い、どちらの関節に緩みが生じても、両方とも関節に緩 みが生じます。関節が緩んだ状態で使い続ける事で関節と骨の間(主に橈骨)に摩擦が生じて炎症が起き、痛みを生じます。また、関節が緩んだ状態でテニスやゴルフよプレーする事で長・短橈側手根伸筋を痛めて外側上顆炎になります。

腕橈関節は、橈骨が上腕骨から離れる「引っぱり荷重」が加わわると、緩み易い関節です。

スーツケースを長時間持ち歩く持続的な引っぱり荷重が加わっても、犬のリードを握っていた手が、急に強い力で引っ張られる動作などの瞬間的な引っぱり荷重が加わっても、橈骨が引っ張られて腕橈関節に緩みが生じます。(図3参照)

引っぱり荷重
図3※医歯薬出版株式会社「筋骨格系のキネシオロジー」より抜粋。

橈尺関節は輪状靭帯というバンド状の靭帯と、ごく限られた筋肉によって支持されているだけの非常に緩い関節構造です。また「包丁やフライパンを使っ た調 理」、「キーボード入力」このような日常的な動作でも、自然に緩みが生じます。(図4参照)

輪状靭帯
図4※1

橈尺関節は、掌を下にして(回内)させるだけで自然と尺骨から橈骨が離れて緩みが生じ、さらに「調理」や「入力作業」のように手首を上下させる運動 (手関 節背屈・掌屈)を繰り返す事で、手首の運動と手首の重量が橈骨を介して関節に伝わり、関節の緩みに拍車がかかります。(図5、図6参照)

PC作業 橈尺関節
図5PC作業 図6輪状靭帯※
※医歯薬出版株式会社「筋骨格系のキネシオロジー」より抜粋。

このように、腕橈関節と橈尺関節の緩みは、腕尺関節に比べると緩い関節構造のせいで、日常的な動作で簡単に緩みが生じます。

そして、どちらの関節が緩んでも結果的に両方とも不安定になり、主に橈骨と関節周囲の組織との間に摩擦が生じて、肘の外側に痛みを生じます。

また、腕橈関節と橈尺関節の緩みは、外側上顆炎の原因にもなります。関節が緩んで不安定になると、緩んだ関節を支持するために肘の外側に着く筋肉が緊張します。

関節が緩んでいる状態でテニスのバックハンドやゴルフのインパクトのように、肘が伸びた状態でラケットやクラブをフルスイングしてボールを当てると、瞬間的な強い衝撃が長・短橈側手根伸筋など外側上顆に付着する筋肉に加わります。

それを繰り返した結果、これらの筋肉が引き延ばされて痛めたり、外側上顆と筋肉の間で摩擦が生じて痛みを発します。これが外側上顆炎・通称「テニス肘」です。