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赤ちゃんの頭の変形。

赤ちゃんの頭の変形は、病的な変形を除けば、柔らかい赤ちゃんの頭に圧迫や強い引っ張る力が加わることで生じます。このような力は主に妊娠中・出産時・産後のタイミングで加わります。頭の変形は多くの場合、寝返りを打つようになると自然に修正されます。また、変形によって発達上の問題が生じることは殆どありませんが、妊娠中に圧迫された場合は特別に注意が必要です。場合によっては脳の発育に影響する重篤な問題が生じる事があるからです。

赤ちゃんの頭が変形するわけ?

頭蓋骨は多くの骨(28個)が「縫合」という連結によって、形成されています。成長するにつれて縫合は骨化して殆ど可動性を失いますが、赤ちゃんの縫合は連結が 緩く可動性があり、圧力が加わると簡単に変形します。

「縫合」の他にも赤ちゃんには「泉門」と言われる隣接する骨の間に大きな隙間があります。(図1)泉門があるおかげで、出産時に赤ちゃんの頭が全体的に縮むので、狭い産道を通ることができます。また急速に発達する脳の成長に合わせて頭蓋骨が広がるようにスペースを確保しています。赤ちゃんの頭蓋骨には、この泉門が4種類・6個存在していますが、成長とともに小さくなり、最後は骨化して閉じます。赤ちゃんの頭は、この縫合と泉門が骨化するまでの間、常に変形のリスクに晒されます。

泉門が骨化するまでの期間

4種類の泉門が閉じて骨化するまでにかかる日数は、下記の通りです。
  • 大泉門は約3年
  • 小泉門は約2−3ヶ月。
  • 前側頭泉門は生後6ヵ月~1年。
  • 後側頭泉門は生 後1年~1年半。
大泉門
側頭泉門
図1大泉門※ 図2側頭泉門※
※南江堂「ネッター解剖学アトラス」より抜粋。

赤ちゃんの頭が変形する3つの状況。

頭の変形は妊娠中・出産時・産後3つのタイミングで起こります。タイミングによって変形の度合いや、発達への影響も変わります。経験的に変形が古いほど運動障害や学習障害などの重篤な障害に発展する傾向があり、特に妊娠中に圧迫されて生じた変形は、注意が必要です。

●妊娠中に生じる頭の変形。

妊娠中に生じる頭の変形は、主に子宮内での赤ちゃんの姿勢や切迫早産などが原因です。特に切迫早産では、お母さんの骨盤が広がる前に予定よりも早く赤ちゃんが降りてしまい、骨盤内で赤ちゃんの頭が圧迫されます。この場合、まだ未熟な状態で長い時間あかちゃんの頭が圧迫されるので、脳の発達に問題が生じやすい傾向があります。
次のような状況で、赤ちゃんの頭が子宮内で圧迫されます。

  1. 赤ちゃんが大きく育ちすぎてしまった巨大児。
  2. 双子や三つ子などの多胎児。
  3. 子宮下垂による切迫早産のせいで骨盤が開くより前に赤ちゃんが骨盤上口に降りて来てしまった場合。

赤ちゃんが妊娠中に圧迫される状況の多くは、難産になる可能性が非常に高く、吸引分娩や鉗子分娩などの器具を使った分便によって赤ちゃんの頭に強い力が加わり、さらに変形してしまいます。

●出産時に生じる頭の変形の原因。

出産時に生じる変形は鉗子分娩や吸引分娩や手などの強い力で赤ちゃんの柔らかい頭を締め付けることによって、変形が生じるバーストラウマが原因です。

バーストラウマは出産時に以下のような状況で生じます。

  1. 分娩時に頚や股関節(逆子)を強く引っ張られた。
  2. 難産で赤ちゃんが長時間、産道内に留まっていた。
  3. 出産時に鉗子や吸引分娩などで無理に取り出された。
  4. 切迫早産や子宮下垂で赤ちゃんが下に降りてしまった。
  5. 骨盤が狭いせいで、帝王切開で出産した。

このような出産時に加わるストレスのせいで、赤ちゃんの頭や頚が歪み、強い向き癖が生じます。

向き癖があると、生まれた時は頭が丸くても、向いている側の後頭部が下になるので、時間ととも下側が凹んで変形が生じます。バーストラウマは、頭の変形だけに留まらず、おっぱいのトラブルや姿勢の歪みなど様々な問題を連鎖的に引き起こす可能性があります。

●産後に生じる頭の変形

寝返りのうてない赤ちゃんは、長時間同じ姿勢で寝ることで頭が圧迫されます。特に乳児突然死症候群撲滅のために仰向け寝を推奨するようになってから、後頭部が圧迫されて変形した「絶壁頭」の子供が増えました。

絶壁頭が増えた背景

今から16年前の1998年6月に、厚生省研究班が全国調査を行ったところ「伏せ寝の赤ちゃんは、仰向け寝の赤ちゃんよりも突然死の危険度が3倍も高い」と言うことが判明。この調査結果を受け、母子手帳に「うつぶせ寝が赤ちゃんの突然死を招くおそれがある」と記載されるようになりました。そして仰向け寝を推奨した結果、乳児突然死症候群は減少したのですが、絶壁頭の赤ちゃんが増えました。

仰向けで寝ていると、向いている側の頭が常に圧迫されて凹みます。特に向き癖がある場合は、最初から向いている側を下にして寝るので、後頭部が圧迫されて凹みます。また、向き癖がなくても変形することによって、凹んだ側を下にして寝るので、二次的に向き癖が生じます。

多くの場合、変形があっても寝返りをうつようになると、頭に片寄った力がかからなくなります。さらにハイハイしだすと、日中の活動性が高まり、頭を圧迫している時間が減少するので、頭の変形が自然に修正されていきます。

しかし、赤ちゃんの頚や股関節・骨盤に歪みがあると寝返りやハイハイが上手にできません。 頚の歪みは向き癖を作り、寝返りの偏りに影響します。股関節や骨盤の歪みはハイハイや立ち歩きに影響します。

カイロプラクティックは、このような歪みを取って赤ちゃんのカラダを動かす能力を高め、赤ちゃんの健やかな成長に貢献できると思います。

発達上の問題を引き起こす恐れのある頭の変形。

ここでは脳の発達や運動の発達など重篤な問題に発展する可能性が高い変形について説明します。

あくまで臨床における個人的印象であり、統計的に意味をもつほどのデータを根拠にしているわけではありませんので、参考程度にして下さい。

経験上、妊娠中の圧迫により頭が変形した赤ちゃんは出産後に変形した赤ちゃんに比べて発育上の問題を生じやすい傾向があります。妊娠中に圧迫を受けて頭が変形した学習障害児や発達障害児には、共通する頭の形状が見られ、そのような子供達の頭の形は、横から見ると頭が前後に短く、頭全体が小さく上のほうが尖っている。そして前から見ると前頭部の隆起がなく平らな形状をし、ちょうど前後に潰れた形状をしています。このような子供の出産状況を調べると、切迫早産の子供が少なくありませんでした。

切迫早産に多い骨盤。

切迫早産の原因すべてが、骨盤にあるとは考えてはいませんが、周産期(妊娠22週から生後7日未満)には、徐々に大きくなる胎児(それを包む子宮)に対応して、骨盤も広がっていきます。ところが正常な範囲を超えて骨盤が緩みすぎると、骨盤底筋が弛緩して子宮下垂になることで、切迫早産の原因となりうるのでないかと、考えています。

骨盤底筋群の弛緩は、脱肛や尿漏れの他、子宮下垂の可能性を高め、結果として切迫早産、あるいは胎児が早期に骨盤下口に入り込むことで、頭部圧迫を引き起 こすのではと、危惧しています。

横浜天王町カイロプラクティックでは、周産期の方はもちろん、妊娠初期の方や、これから妊娠しようと考えている女性は、ぜひ、骨盤を含めて、全身的なバランス調整をすることで、順調な妊娠、出産を送って頂きたいと思います。

それと同時に骨盤底筋群を鍛えるといいでしょう。一番簡単な骨盤底筋群の鍛える運動は、力を入れてしっかり肛門を閉めたり、緩めたりする運動です。簡単で地味ですが効果的です。

赤ちゃんの頭の変形に対する当院のアプローチ

頭の変形には必ずと言っていいほど、向き癖が伴います。そして、多くは頚の骨に何らかの歪みが生じています。特に妊娠中の圧迫やバーストラウマなどは頚に強い歪みを生じます。もし頚に触れると嫌がり泣き叫ぶようであれば、頚に歪みがあると考えられます。

頚には、頭の動きや眼の動きや姿勢に関わる重要な反射が多くあり、頚の歪みによって反射運動に異常が生じたりします。原始的な運動である反射運動が正常に機能しないと、その後の獲得される自分の意志による運動「随意運動」に影響が出てしまいます。

特に眼と頚の運動に関わる随意運動は、最初に赤ちゃんが獲得する運動ですので、頸椎に歪みやズレなどが生じていると頚の反射運動に影響し、結果的に頚や眼の運動や姿勢などに影響します。軽度であれば向き癖ぐらいで済みますが、酷くなると運動野学習などにも影響します。

当院の頭の変形に対するアプローチは、向き癖をとるために頚の歪みや骨盤の歪みを矯正します。多くの場合、向き癖が改善されると頭を動かすようにな るので、自然と凹んでいた頭が戻って行きます。

写真1の男の子は長時間産道内に留まっていたせいで、頭が圧迫されて変形していました。それに付随して強い向き癖があり、そのために、お乳を片側からしか飲めない状態でした。写真1は生後6日目で来院されたときの状態。右の後頭部が変形し凹んでいます。

向き癖をとる矯正を、月に1〜2回行い3ヶ月後には写真2のように凹んでいた右の後頭部が膨らんできました。向き癖が無くなると頚を動かすようになり、写真2のように自然と頭の形が改善しました。

赤ちゃんの頭の変形
写真1
生後6日目
写真2
3ヶ月後
頭の変形ビフォアー
頭の変形アフター

赤ちゃんのためのカイロプラクティック

赤ちゃんには外界の状況を判断する術がないので、自分の身体の状態に応じて、外界の快・不快を判 断します。何も病気や怪我がないのにグズッタり、泣き叫ぶような時は、赤ちゃんにしか分からない何らかの不快が存在しているかもしれません。そしてその不 快はバーストラウマで生じた身体の歪みや関節の歪みが原因だとすれば、熟練したカイロプラクター以外に見つけることはできません。頭の変形に限らず、赤 ちゃんに「何かおかしい?」と感じたら小児カイロプラクティックを専門とする当院で施術を受けることをお勧めします。

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