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コラム集018:立ち姿勢・歩行姿勢をつくる。

>人は、前屈みになると、ふくらはぎや背中の筋、首の後ろの筋が緊張しますが、この状態は脳が興奮状態になりやすい姿勢です(これを私は、浮き足立ちーうつ熱脳症候群と命名しています)。

というのは、筋には、筋紡錘という筋の緊張状態を脳に送るためのセンサーが存在していますが、まえかがみはこのセンサーが、過剰活動して、脳に多量の信号を送り続けることになるからです。

脳の興奮は、必ずしも交感神経の過剰緊張とイコールではありませんが、持続的な筋の緊張は不快感をつくるため、結果として交感神経の過剰緊張を生み出すことになります。

また、左右に傾くと、傾いた反対側の筋が特に緊張する傾向を持ちますが、この場合は、上記の機序による脳の興奮に、左右差の問題がプラスされて きます。左の筋の緊張は、右脳(大脳)を興奮させ、右の筋の緊張は左脳を興奮させます。特に左の脳は、分析脳・計算脳といわれるように交感神経の緊張に結びつきやすくなりますので、右の筋の緊張は交感神経の過剰緊張を直接的に引き起こしやすくなります。

では、左の筋の緊張は右脳(芸術脳・リラックス脳:副交感神経との関係が深い)を刺激するからいいことかといいますと、そうはいきません。時々緊張させる、リズミカルに緊張させるならいいのですが、持続的緊張は、副交感神経を疲労させ相対的に、交感神経を興奮させてしまいます。ですから、左右の傾きも交感神経過剰緊張症をつくることになってしまいます。

では、立ち姿勢・歩行姿勢をつくるための具体的アドバイスです。

1)立ち姿勢をつくる

  1. 足裏の荷重中心を意識し、前後方向の荷重中心を内くるぶしに、内外側方向は足の示指のライン上にくるように調整する。
    おおざっぱな表現をすると踵で立つ、踵に荷重をのせる意識になります。(実際には踵7、母指球「親指のつけねのまるく盛り上がったところ」2、小指球「小指のつけねのもりあがったところ」1の割合というところです。)
  2. 足指の裏で地面を押し付けるような立ち方は、前方に荷重が過ぎています。ふくらはぎに力が入り過ぎている時も同じです。
    すねの前の筋肉に力が入り過ぎている時は後方に荷重が過ぎています。このようにして足裏の荷重中心と筋緊張の関係を意識しながら、いい立ち方の基本である、踵で立つを身につけます。
  3. 頭のてっぺんを天から吊るされる意識で、頭をすっと伸ばします。
  4. 腕の重みで、肩がさがり、肩甲骨から下がぶらぶらする感覚で、肩の力を抜きます。
  5. 腰、背中、首の後ろのどこの筋も力が入らないように、前後左右に姿勢を微調整する。(これが一番難しいかもしれません。)腰をわざとそらし(腹筋に力が入ります)、あるいは丸める(腰の後ろの筋に力が入ります)ことで、どちらにもできるだけ力が入らない、最も力の抜けた腰椎のそりぐあいを見つけす。同様にして背中や首でも、最も力の抜けた位置を見つけます。

以上①~④がすべて同時に、満足していればいい立ち方です。


2)ダイナミックな立ち姿勢をつくる

上記でつくった立ち姿勢のまま、骨盤を左右に軸回旋させます。このときコマのように(コマは一方に回転するので厳密には違いますが)きれいに 中心軸を保ったまま骨盤が左右回旋できれば合格です。

からだがむやみに揺れるようであれば、できるようになるまで練習を続けます。

3)歩行姿勢をつくる

立ち姿勢から上半身を僅かに前方に平行にスライドさせ、へそ上から脚が生えているイメージで振り子のように、脚を前後します。この時、足裏で歩くというより踵(先ほどつくった立ち姿勢の足裏荷重中心)で、後方に掃くような意識で大股に歩きます。

ウォーキングの指導者のなかには、親指で蹴るようにと指導する方がいますが、これをすると交感神経の過剰緊張姿勢をつくることになりますから、踵で後方に掃くが大切です。この歩き方は、仙骨が後ろから押されているかのような推進力を感じることのできる歩き方を生み出します。

まさに腰が伸びてかつ腰の入った歩きになります。


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