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症例集038:右アキレス腱〜踵後面の痛み。

主 訴:

右アキレス腱〜踵後面の痛み

患者情報:

年齢:60代  性別:女性。

その他の症状:

右頚部〜肩にかけての痛み、右腰の痛み、右股関節の痛み

病院での診断と治療:

1年弱前から右アキレス腱〜踵の痛みについては、近隣の整形外科にて踵骨骨嚢腫の診断。痛みが継続するようであれば手術が必要との判断。消炎鎮痛剤(外用薬および内服薬)を処方されるも改善しない。

当院への来院経緯:

痛みが軽減しないこと、手術を避けたいことから来院。

当院での診断:

右仙腸関節の離開。右股関節の変位(大腿骨頭の後方変位)、右第一肋骨の上方変位、第三頚椎の右後方変位、右アキレス腱上包の肥厚。

当院での経過:

アキレス腱〜踵の痛みは、2回目の治療後(約10日後)に少し改善しだし、8回目の治療後までに大幅に改善(痛みほとんどなし)。その後、8回の治療を行い、痛みの程度に多少の変動はあるものの、日常にまったく問題ないレベルまで改善。

転居により治療を終了。なお、右頚部〜肩、右腰、右股関節の痛みは、治療開始後8回目までにすべて、大幅に改善した。

院長の見解:

この患者さんの痛みの本態は、踵骨骨嚢腫(踵の骨の内部に空洞ができ、組織液が貯留する病態)ではなく、踵の骨に付着するアキレス腱およびその周囲組織(滑液包、腱鞘)の炎症であると判断し、浮腫を減少させ、組織の修復を速める手技を局所に施すとともに、アキレス腱および周囲組織に炎症を起こさせる根本的問題、すなわち下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)の緊張を減少させるために、仙腸関節の変位を修正させたことが、早期の改善につながったと思われる。

考察:

その他:高血圧、特に本態性高血圧は、重心の左への偏倚によって生じやすいことが、臨床統計的に分かっているが、この患者さんの場合も、二年以上前からそういう姿勢異常が生じていたことが推測できる。

左重心姿勢
    図1左重心姿勢
重心の左への偏倚には、大まかに二タイプあり、上半身の左傾斜によるものと、下半身が左にシフトするものとであるが、この患者さんは上半身左傾斜タイプであった。

左重心歩行 右ヒールストライク
図2上半身左傾斜での歩行 左立脚 図3上半身左傾斜での歩行 右立脚

こういうタイプでは、右のふくらはぎの緊張と歩行時の右足落下衝撃が発生しやすく、アキレス腱の緊張と踵骨へのメージ(踵骨骨嚢腫の発生)が生じ、足首の関節の変位と踵の痛みを発症しやすくなる。

トップ症例集症例038:右アキレス腱〜踵後面の痛み。