横浜の整体 横浜天王町カイロプラクティック
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症例集:022 アデノイド(咽頭扁桃増殖症)および発達障害の疑い

症状および医師による診断:

2歳ごろから、いびき、鼻づまりがあり、鼻息があらい。熱がでやすく、咳をしやすい。診察を受けた医師の診断は、アデノイドであり、手術による切除を勧められている。また、小学校に入学したばかり(初診時は4月24日)であるが、学校に行きたがらないので、母親が教室までつれていくことがしばしばある(母親談)。

年齢・性別:

6歳 男性

所見:

  1. 咽頭扁桃は、目視できないため同じリンパ組織である口蓋扁桃を確認すると、平均的な6歳児よりは大きいようにも見えるが、当院では判断できない。
  2. 皮膚が乾燥し、ざらざらとしている。
  3. 眼球運動が不活発で、表情の変化も少ない。
  4. こちらの問いかけに対する反応が鈍く、理解力が同世代に比べて低い印象がある。
  5. 足踏みが不器用であり、頭と体幹が右へ傾斜する傾向を有する。

カイロプラクティック診断:

  1. 上部頚椎に変位、右仙腸関節に変位がある。
  2. 第三胸椎を中心に、後彎と可動性減少がある。
  3. 胃経・脾経に異常がある。
  4. アレルギー反射点、血毒反射点に異常がある。

治療計画:

  1. 咽頭扁桃、口蓋扁桃は、5-7歳をピークに縮小するのが通常であるようなので、アレルギー体質の改善をねらった治療を行うことにする。
  2. 脳の正常な発育を目的としたトレーニングを実施することにする。

処置と経過:

1.いびき、鼻息、咳に関して

脊椎の調整と反射点を利用した経絡調整を、2-3回(3週間)行ったところ、いびき、鼻息が減少する。風邪を引きやすい体質、アレルギー体質を改善するために、現在(初診時から9ヶ月)まで2-3週間に1回の治療を継続しているが、風邪を引かないかぎり、いびきと鼻息はあきらかに減少して気にならない程度となっている。

また、口蓋扁桃も縮小傾向にある。これは炎症の減少によって生じていると思われる。

2.脳機能の改善について

交互運動(クロスクロー)および眼球運動のトレーニングを継続することで、あきらかに平衡機能と協調運動の改善がみられている。そして現在は、学校生活を楽しむことができるようになっている。感情表現も豊かになり、子供らしい活発さを取り戻してききている。

コメント:

鼻腔を通る空気は、薄い骨を介して、脳底部を冷やす(空冷)効果がありますから、鼻呼吸ができないと、脳が不調になる可能性があります。

特に、脳下垂体(ホルモン中枢)、視床下部(自律神経中枢)、脳幹(覚醒中枢、呼吸中枢、心臓中枢などなど)は脳底部に存在するため、大きな影響を受ける可能性があります。つまり、アレルギー体質の悪化、自律神経機能の不調、覚醒レベルの低下に関係しているかもしれないわけです。ということで、鼻の通りを良くすることは重要なことです。

また、人間としての脳機能の基礎に直立二足歩行があるということは、よく言われていることですが、そのためには、安定した直立姿勢を保てることと、手足をスムーズに交互運動できることにあることはいうまでもないことでしょう(歩行の要素です)。

動的平衡機能の低下は、脳機能の低下に結びつくという視点から、小脳トレーニングつまり、交互運動と眼球運動を指導することで、母親と祖母が驚く程の成長を短期間で成し遂げることができたことは、われわれとしても大きな喜びでした。



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