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症例集014:肩から上肢背側の痛み
症例14:79歳 女性
症状:
2週間前から右肩から右上肢背側(手の甲側)のびりびりした痛み(手首から先には症状なし)、半年前から右大腿前面が股関節内旋で時に痛み。
病院での診断と治療:
診断は不明、温熱電気治療。
当院への来院経緯:
発症時は肩周囲のみの痛みであったが、腕全体に痛みが広がってきたため、当院の患者さんである息子につれられ、来院。
当院での診断:
右肩関節のゆるみ(下方変位)、頚胸移行部で左側屈変位(右が広がるようなずれ)、骨盤のねじれ、右股関節のずれと判断。
当院での経過:
4回(2週間)の調整で右上肢の痛み消失。
院長の見解:
この患者さんの右上肢の症状は、10年以上前にバイクと衝突し、右肩を打撲していたことが遠因だと推測しています。
右肩外傷後に残存した問題が、対側の左股関節に問題を起こし(人工関節置換術;5年前)、左人工関節が、右股関節にストレスをかけ(半年前に症状発現)、左右股関節の問題が歩行と立位姿勢に影響を与え、右肩関節および頚胸移行部問題を引き起こしたという機序です。
上肢の痛みに直接影響を与えている問題を解消したため、症状は消失しましたが、股関節の問題を抱えているため、再発予防のためには、日常生活がもっとも大切になってきます。
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